真 実
星樹は、
「ママとおふろ」
と、言ったが、
「今日は一人でゆっくり
入らせてあげような
星樹は、パパで我慢しろ」
と、言うと
「うん。」
と、言ってくれてホッとする。
星樹に沢山我慢をさせている事は
わかっていたが、
今は、椿を優先にしたい。
椿は、俺の気持ちがわかって
「星樹、ごめんね。
明日は、一緒に入ろうね。」
と、星樹の頭を撫でて
脱衣場に向かった。
俺だって、抱き締めて
貪るようにキスをして
椿の中に入りたい・・が・・
今無理をさせられない。
お風呂から上がると
「春樹、ありがとう。
ゆっくり、お風呂に入れたよ。」
と、言うが
椿の身体はふるえていた
俺は、抱き締めながら
「大丈。大丈夫だ。椿。
もう、あいつはいない。
ここには、俺と椿と星樹だけだ。
何にも、心配ない。」
と、言うと
椿は、俺の背中に手を回して
俺をギュっと抱き締め返した。
どんなに、辛くて悲しかったか
俺には、計り知れない。
だが、もう二度はない。
この手から椿が離れるような事は
命をかけて避けたい。
椿のふるえがおさまるのを見て
「椿、今日は星樹と三人で寝よう。
明日は、俺も休みだから。
ゆっくりと。」
と、言うとうんうんと頷いていた。
星樹は、椿と一緒に
俺達のベッドで寝た。
「星樹、ごめんね、ごめんね。
ずっと、一緒にいれなくて。」
と、涙を流す椿に
「ママっ、」
と、言いながら椿の涙を拭く星樹に
椿は頷きながら
星樹の頭を撫でたり
頬に触ったりしていた。
「ママっ、くすぐったい
DVDみたよ
ねぇ・・・マ‥‥‥マ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
星樹の寝息が聞こえきた。
椿は、星樹のおでこにキスをして
星樹を自分の腕に包みこんでいた。
寝室のドアが開き
春樹が入ってきて
椿の唇にキスをして
「椿、おやすみ
星樹、おやすみ」
と、言って星樹を挟んで眠りについた。