真 実
罪をつぐなって平塚と弘美は、
弘美の祖母・里の実家があった土地に
行き里の実家で農家をやっている。
誰も住んでいないが
家屋と畑等は、そのままだった。
里は、気にしていたが
椿が春樹にその事を伝えると
椿が言えば、春樹は
必ずかなえてくれる
それがわかっているから
余り言わないが、
里の為と思ったから。
「だが、二度はない!」
と、春樹は二人に言った。
「例え、大切な里との
孫とはいえ
次に何か起こせば
日本には、いれないようにする。
まぁ、海外にも桜小路の名は
きくがな。」
と、言うと二人は、
「「おばあさん・おばあちゃんの
ためにも頑張ります。」」
と、誓った。
里は、椿の気持ちも
春樹の配慮にも感激していた。
叔父の剛は、罪が重い上に
弁護士もつかなかったため
しばらくは出てこれない。
父の進は、息子が出てくるまで
自分はこの世にはいないだろうからと
春樹に剛の事を託した。
春樹は、
「まだまだ、長生きして
孫達と遊んでください。」
と、話した。
春樹の両親は、めったに日本に
帰国せずに海外での生活を満喫している。
長年、桜小路を率いていたのだから
ゆっくりしたいんだろうと
春樹にも、理解できた。
自分も老いてきたら
椿と余生をゆっくり楽しみたい
と、思っていた。