死者の舞踏〜最期のメッセージ〜
インフェクション
藍は布団を体にかけた状態で椅子に座り、パソコンをいじっていた。

昨日の夜から熱を出し、藍は仕事を休むことになったのだ。病院に行ったところ、風邪と診断された。本来なら大人しく寝ている方がいいのだが、藍はパソコンの電源を付けて大塚哲也たち三人の死因について調べていた。

頻繁に海外旅行に行っていた大塚哲也とは違い、犬飼俊太郎と井澤弾は海外旅行には行ったことがない。そう如月刑事が聞き込み調査で明らかにしてくれた。

この風邪の症状が、もしも三人の感染した病気のものだったら。そう思うと、藍は調べる手を止めることなどできなかった。

お昼頃、藍の家の呼び鈴が鳴り響く。藍はパソコンをいじるのをやめ、フラフラした足取りで玄関へと向かう。休まずに調べ続けたせいか、意識がふわふわしている。

「……はい……」

いつもよりずっと元気のない声で藍はドアを開ける。すると、玄関にいた人物に心配された。

「おい！大丈夫か！？」

そこで藍の意識は途切れた。
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