番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
「蛍………くん?」
「………花霞さん。仕事が終わったら、僕の時間をくれませんか?いえ、来て欲しい場所があります」
「………ごめんなさい。今日は夫と予定があるから………」
「…………ダメなんです。………花霞には来て貰います。絶対に………」
その言葉は、微笑みの中に尖ったものがあり、そして冷たいものだった。
その言葉と同時にポケットから何かを取り出して、それを花霞に向けた。
キラリと光る鋭利な物。
蛍は花霞に折り畳みナイフを突き付けたのだった。
彼は不思議といつもと同じ落ち着いた表情だったけれど、花霞には冷たさを感じた。