番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
エピローグ
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すっかり空気も冷たくなり、吐く息は白くなる。街はクリスマス一色になり、至るところにサンタクロースやイルミネーションが飾られて華やかになっていた。
今日はクリスマス当日。
この日は花屋も忙しい。朝からずっと店内を歩き回り、たくさんの花束を作った。普段は女性客が多いがこの日は別だった。
男性客が愛しい人へと贈る大切なプレゼント。花霞は心をこめて一つ一つのブーケを作っていた。
閉店時間を少し過ぎた後、スタッフ達はヘトヘトになりながら帰路についた。
花霞もすぐに家に帰る。
けれど、どんなに早く帰っても、椋は居ない。今日は日付が変わるまで仕事なのだ。
食事もいらないと言われたが、花霞はクリスマスらしい食事を作り、ケーキを買って彼を待っていた。
イベント事にそこまで興味はないが、やはり一人だと寂しくなってしまう。