番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
微かに含み笑いが聞こえて、花霞は声がした方を見る。すると、ドアを開けて壁に背をつけながらこちらを見て微笑んでいたのだ。
「りょ、椋さんっ………!ど、どうして………」
普段ならば家を出ている時間だろう。
椋はいないと思っていた花霞は、驚いて上手く声が出なかった。
「起きてから昨日の事を思い出して赤くなって悶絶する花霞ちゃんが可愛くて、ここから眺めてたんだよ………」
何故か嬉しそうに笑みを浮かべる椋は、ゆっくりと微笑みながらベットに近づいた。
そして、「おはよう」と言い、花霞に小さなキスをした。
「身体は大丈夫?………昨日は無理をさせすぎたなって思ってたから心配だったんだ」
「大丈夫………じゃなくて、椋さん!今日のお仕事は………?」
「あぁ、休みにしてもらったよ。最近休日出勤もしてたから、そろそろ休みたかったからね」
「休み………じゃあ、1日一緒に居てくれるの?」
花霞は思わず大きめな声を上げてしまう。久しぶりに彼と1日居られるのだ、それがとても嬉しくて気持ちが押さえられなかったのだ。