番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
椋はシャワーを浴びながら、あのメールの事を考えた。
ただのいたずらならいい。
だが、また花霞を巻き込むような大きな事件になってしまうのはどうしても避けなければいけない事だった。
今はメールで済んでいるがそれがいつどこかで、花霞に危害を加えられるかもしれないのだ。
それを考えると、椋は恐ろしくもあり、怒りを感じてしまう。
「そもそも亡くなった奴を使って脅す事事態気にくわないけどな」
そう口にした途端に、イライラとした気持ちになってしまう。椋が何よりも大切にしたい彼女に何かあると考えるだけで、こうなってしまうのだ。花霞が絡むと自分は何をしてしまうのかわからないな、と自身でもわかっている。
「落ち着いて行動、だな」
そう言って、シャワーのお湯をぬるま湯に切り替える。少し冷たい水でも浴びて冷静になろうと考えたのだった。
そのおかげなのか、食事中は普段通りにのんびりとした気持ちで花霞と会話を交わす事が出来た。
花霞といると、あのメールの事も忘れられるような気がしていた。せっかくの2人の時間なのだ。他の事で頭を支配されるのは嫌だなと思った。