番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を



 「ご、ごめんなさい!私、夢中になって話してしまって。こんな詳しく話されても、おかしいですね」
 「あぁ、そんな事ないですよ!知らないことばかりだったから嬉しくて。それに、本当に花が好きなんだなーって思って」
 「………はい。好きですよ。ずっとずっと好きだなら、お花には長生きしてほしいから。切ってしまうって可哀想って始めは思ってて、今も少し思うけど………でも、こうやって花を見て喜んでもらえたり、幸せになってもらえたら花も喜ぶのかなって思えて。だから、蛍くんも大切にして欲しいです」
 「…………もちろんです」


 蛍は花霞の話を丁寧に聞いた後、優しい表情をしながらゆっくりと頷いてくれた。
 出来上がったブーケも喜んでくれたので、花霞は嬉しかった。


 「花霞さん、あの…………」
 「どうしたんですか?」


 会計が終わってブーケを手渡した後、蛍は何かを問いかけようとしたようだった。花霞がそれに返事をした彼が言葉を詰まらせた。



 「休憩ありがとうございましたー」


 と、その時休憩に行っていた栞や他のスタッフが店に戻ってきたのだった。
 蛍は驚いた後、ばつの悪い表情をして開きかけた口を閉じてしまった。



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