番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
「蛍くん?」
「すみません。何でもありません。ブーケ、ありがとうございました」
そういうと、蛍は他のスタッフにも小さくお辞儀をして見せを出ていってしまった。
「また蛍くん来てくれたんだね」
「うん………」
「どうかした?」
休憩から帰ってきた栞は、花霞に訪ねた。
花霞は「何か話したいことあったみたいで………」と、栞に自分の考えを伝えた。
彼が言いにくそうにしていた事は何なのか。花霞はしばらく考えた後、顔を上げて栞に問い掛けた。
「もしかして、蛍くんさ………」
「うん………」
「ブーケ教室に入りたいじゃないんかな!?」
「……………」
花霞の言葉を聞いて、栞と他のスタッフは唖然として花霞を見つめていた。
その様子を見て、花霞は「あれ?」と、声を洩らした。思っていた反応と違うからだ。
栞は呆れた顔で、花霞に近づき肩をポンポンッと叩いた。
「花霞。それは違うと思うよ」
「え、そうかな?」
「うん………ほーんの少しだけ可哀想に思えてきたよ」
「???」
栞の言葉の意味を理解出来ず、頭に?マークを浮かべる花霞見て、を栞とスタッフは大きなため息をついたのだった。