番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
「花霞ちゃん………?」
「私だって………今日1日、沢山キスしたいって思ってたよ………」
「うん………ごめん。俺の嫉妬だった」
「それも嬉しいけどね」
そう言ってクスクス笑うと、椋は少しムッとした顔を見せて、花霞の両頬を掴んだ。すると花霞の唇が尖って上手くしゃべれなくなる。
「うーはぁん!」
「こんな風にしても可愛いな」
「ぅ………」
「だから、心配になるんだよ。君が誰かに取られないかって」
椋がまた切ない声でそう言ったのを聞いて、花霞は自分の頬を摘まむ彼の手を取り、顔を寄せて彼にキスをした。
彼の瞳を見つめながら、ゆっくりと唇を離して、花霞は椋に言った。
「椋さんだけが大好きなんです。………だから、私を信じて………」
「花霞ちゃん」
「他の誰も好きになんてならないです。出会ったその日から、あなたに惹かれていたんだから」
「……………ありがとう」
今度は椋からキスをして、その後は何度も何度も唇を合わせて、お互いの感触を確かめ合った。
そのうちに、暑い吐息になり、甘い声が出るのにそう時間はかからなかった。
「さっき夜までって言ったけど……もう夜だならいいかな?」
「…………うん。今日出来なかったこと沢山したい」
「沢山キスしよう」
「うん」
花霞の体を椋はゆっくりと押し倒し、ソファに横になる。
彼の重みを体で感じる。
椋の瞳が潤んできたのを見て、花霞は嬉しくなり、目を閉じる。
それが合図となり、また深いキスの時間が始まったのだった。