番外編 溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
12話「再びの悪夢」
12話「再びの悪夢」
「またか………」
仕事の休憩中にスマホに届いたメールを見てはため息をつく。
それが最近の椋の日課になっていた。
遥斗のメールアドレスを使った偽物のメールが届いたあの日から、毎日のように偽物からのメールは届いていた。
どれも「許さない」や「助けてほしかった」など、椋と遥斗の境遇を知っているかのような内容だった。
きっと檜山が所属し、椋と遥斗が潜入捜査で入っていた麻薬組織の誰かだろうと椋は思っていた。
椋は自分が作ったボディガードの派遣会社の社員に連絡を取り、話を聞いてみたが心当たりのある人物は出てこなかった。
そんな時に弱火になってきたその麻薬組織に動きがあるという情報が入ったのだ。