若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
3.秘密と情熱の狭間
「では、なにかありましたら、気兼ねなくご連絡ください」
「ありがとうございました」
ペコリと頭を下げて、向葵は梅川(うめかわ)を見送った。
ここは都内のとあるマンション。
閉じた扉に向かってやれやれと肩を落とす。
向葵はマリーの案内で、パリの観光地を巡りのんびりと楽しんでから帰国したが、ビジネスマンに向葵のような夏休みはない。忙しい夕翔は、ひと足早く日本に帰っている。
フランスから帰ってきた向葵を出迎えたのは、梅川という月井家の執事だった。
そのまま案内されたのがこのマンションだ。
ブルゴーニュのシャトーで『自由に使って。君のものだから』と、夕翔に鍵を渡されていたので、わかってはいたが本当に用意されていたのかと思うとさすがに驚いた。
向葵はおそるおそると振り返った。
廊下の先にはガラス扉がある。
歩いていくと、ガラスの向こう側には陽のあたる明るい部屋が見える。
扉を開けた向葵は「うわっ」とのけぞった。
「ありがとうございました」
ペコリと頭を下げて、向葵は梅川(うめかわ)を見送った。
ここは都内のとあるマンション。
閉じた扉に向かってやれやれと肩を落とす。
向葵はマリーの案内で、パリの観光地を巡りのんびりと楽しんでから帰国したが、ビジネスマンに向葵のような夏休みはない。忙しい夕翔は、ひと足早く日本に帰っている。
フランスから帰ってきた向葵を出迎えたのは、梅川という月井家の執事だった。
そのまま案内されたのがこのマンションだ。
ブルゴーニュのシャトーで『自由に使って。君のものだから』と、夕翔に鍵を渡されていたので、わかってはいたが本当に用意されていたのかと思うとさすがに驚いた。
向葵はおそるおそると振り返った。
廊下の先にはガラス扉がある。
歩いていくと、ガラスの向こう側には陽のあたる明るい部屋が見える。
扉を開けた向葵は「うわっ」とのけぞった。