若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
夕翔がしみじみとそんなことを言った。
ふたりには恋人の期間がない。
何しろテレビ電話越しにはじめましての挨拶をして、その場で婚姻届にサインしたのだから。
「まあでも恋人よりも妻のほうがいいからね、よしとしよう」
「私も、恋人より夫のほうがいい。夕翔さんが、契約結婚なんて思いつかなければ、私たち知りあうこともなかったのよね」
「どうかな? そうでもないと思うよ?」
「え? ないでしょ? 接点ないもの」
夕翔は笑いながら向葵を抱き寄せて、左右に指先を振る。
「矢神から君のお話は聞いていたし、彼はうちの会社に君を採用したいと言ってた。だから彼はきっとレストランで君に名刺を渡しただろうし、君はうちの会社に就職した」
まるでそれが当然のことのように夕翔は話を続ける。
ふたりには恋人の期間がない。
何しろテレビ電話越しにはじめましての挨拶をして、その場で婚姻届にサインしたのだから。
「まあでも恋人よりも妻のほうがいいからね、よしとしよう」
「私も、恋人より夫のほうがいい。夕翔さんが、契約結婚なんて思いつかなければ、私たち知りあうこともなかったのよね」
「どうかな? そうでもないと思うよ?」
「え? ないでしょ? 接点ないもの」
夕翔は笑いながら向葵を抱き寄せて、左右に指先を振る。
「矢神から君のお話は聞いていたし、彼はうちの会社に君を採用したいと言ってた。だから彼はきっとレストランで君に名刺を渡しただろうし、君はうちの会社に就職した」
まるでそれが当然のことのように夕翔は話を続ける。