若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
佳織は家事と名のつくものをほとんどしない。
結婚を決めた時、佳織の唯一の気がかりは家事のことだった。
独身時代は最低限度の料理もしたけれど、夫に毎日手抜き料理というわけにはいかないだろう。インスタントラーメンとか、納豆玉子かけご飯とかがメインでは早々に離婚を言い渡されそうだ。
矢神も仕事が忙しい。家事を分担するにしても、どちらかが家にいなくてはできないし、かといって弁護士の仕事を辞めたくはない。
ところが、その心配は杞憂に終わった。
『家政婦を雇うのはどう? 君、家事とかしたい? 俺もやる気はあるけど、多分時間がないし』
彼がそう言ったのである。
『実はね。君さえ良ければと思って、家政婦紹介所のパンフレットをもらってあるんだよ。氷室さんって知ってるだろう? 彼の会社だから安心できるしね。帰ったら片付いた部屋に美味しそうな食事の匂い。魅力的だろう?』
佳織は万歳して喜んだ。
結婚を決めた時、佳織の唯一の気がかりは家事のことだった。
独身時代は最低限度の料理もしたけれど、夫に毎日手抜き料理というわけにはいかないだろう。インスタントラーメンとか、納豆玉子かけご飯とかがメインでは早々に離婚を言い渡されそうだ。
矢神も仕事が忙しい。家事を分担するにしても、どちらかが家にいなくてはできないし、かといって弁護士の仕事を辞めたくはない。
ところが、その心配は杞憂に終わった。
『家政婦を雇うのはどう? 君、家事とかしたい? 俺もやる気はあるけど、多分時間がないし』
彼がそう言ったのである。
『実はね。君さえ良ければと思って、家政婦紹介所のパンフレットをもらってあるんだよ。氷室さんって知ってるだろう? 彼の会社だから安心できるしね。帰ったら片付いた部屋に美味しそうな食事の匂い。魅力的だろう?』
佳織は万歳して喜んだ。