若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
そう思いながら、あらためて部屋を見渡してみる。
長いテーブルの先には大きな窓があって明るいが、目隠しのような柄がある。
外から見た幾何学的なフレームの壁は、中から見るとちゃんと外が透けて見えるらしい。
窓際に立って外を見てみたい誘惑に駆られたが、弁護士がいつ入ってくるかもわからないので我慢した。
部屋の中にあるのは、テーブルと椅子、あとは入口脇にあるチェストだけ。
防音が効いているのか、人がいないのか、シーンと水を打ったように静かだった。
どんなに耳を澄ましても、エアコンが吹き出す風の音が微かに聞こえるだけで、それ以外は何も聞こえない。
静けさが、寒気のように肌を刺す。
心細いなぁと、思わず腕をさすったその時、コンコンとドアがノックされた。
向葵は咄嗟に立ち上がり、椅子の脇に移動する。
現れたのは、ワンピースを着た女性。
彼女は向葵ににっこりと微笑みかけながら入ってくる。
「ようこそ、お待ちしておりました」
「花森です。よろしくお願いします」
ワンピースの女性が、立ったまま名刺を差し出す。
「羽原です」
長いテーブルの先には大きな窓があって明るいが、目隠しのような柄がある。
外から見た幾何学的なフレームの壁は、中から見るとちゃんと外が透けて見えるらしい。
窓際に立って外を見てみたい誘惑に駆られたが、弁護士がいつ入ってくるかもわからないので我慢した。
部屋の中にあるのは、テーブルと椅子、あとは入口脇にあるチェストだけ。
防音が効いているのか、人がいないのか、シーンと水を打ったように静かだった。
どんなに耳を澄ましても、エアコンが吹き出す風の音が微かに聞こえるだけで、それ以外は何も聞こえない。
静けさが、寒気のように肌を刺す。
心細いなぁと、思わず腕をさすったその時、コンコンとドアがノックされた。
向葵は咄嗟に立ち上がり、椅子の脇に移動する。
現れたのは、ワンピースを着た女性。
彼女は向葵ににっこりと微笑みかけながら入ってくる。
「ようこそ、お待ちしておりました」
「花森です。よろしくお願いします」
ワンピースの女性が、立ったまま名刺を差し出す。
「羽原です」