若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
「結婚相手が、この方、月井さん……?」
「ええ、とりあえず二年間。その後どうするかは、花森さんが大学を卒業する時に、あらためて考える」
「二年間?」
「ええ、二年間のお試し期間で無理となれば延長なし」
お試し期間と言われると、うっかりいい条件なような気がするが、それが結婚の条件だというのはいかがなものか?
もしかすると、自分が世間知らずなのか?
混乱しながら恐る恐る聞いてみた。
「あの、世の中の結婚には、結構あることなんでしょうか? そういうこと」
羽原弁護士は少し考えて答えた。
「ないことではない、と思います」
――えっと? それは、限りなく“無い”に近い、ということですよね?
なんとも心もとない返事に、向葵の疑問は増すばかりである。
コンコン。
ノックの音が聞こえ、先程案内してくれた女性が現れた。
「矢神さまがお見えになりました」
続いて現れた男性に、向葵の目はは釘付けになった。
「ええ、とりあえず二年間。その後どうするかは、花森さんが大学を卒業する時に、あらためて考える」
「二年間?」
「ええ、二年間のお試し期間で無理となれば延長なし」
お試し期間と言われると、うっかりいい条件なような気がするが、それが結婚の条件だというのはいかがなものか?
もしかすると、自分が世間知らずなのか?
混乱しながら恐る恐る聞いてみた。
「あの、世の中の結婚には、結構あることなんでしょうか? そういうこと」
羽原弁護士は少し考えて答えた。
「ないことではない、と思います」
――えっと? それは、限りなく“無い”に近い、ということですよね?
なんとも心もとない返事に、向葵の疑問は増すばかりである。
コンコン。
ノックの音が聞こえ、先程案内してくれた女性が現れた。
「矢神さまがお見えになりました」
続いて現れた男性に、向葵の目はは釘付けになった。