若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
佳織はキリキリと睨みかえした。
負けるわけにはいかない。
女性ひとりの人生がかかっているのだから。
「まめに彼女と連絡をとってください。彼女の様子から何かおかしなことが感じられたら、その時、直ちに私がなんとかします。なんでしたら訴えていただいてもいい」
「その時じゃ遅いじゃないですかっ」
「羽原さん、女性として心配されるのはわかりますが、考えてみてください。もしおかしなことをするのが目的なら、身分を隠してでも悪さをすれば済むことでしょう? わざわざ結婚する理由はないじゃありませんか。
違いますか? 彼がしようとしているのは結婚ですよ?」
ウッと佳織は息を吞んだ。
身分を隠して悪さをする。確かに彼ほどの資産家なら、悪さをしてそれを揉み消すこともできるだろう。
世間の目に晒される妻に危害を加えることは。
――ないかも?
「顧問弁護士として、そんな噂を聞いたことがありますか?」
――ない。
そんな評判は一度も聞いたことはない。
あるのは、女性にモテてるという噂だけだ。
負けるわけにはいかない。
女性ひとりの人生がかかっているのだから。
「まめに彼女と連絡をとってください。彼女の様子から何かおかしなことが感じられたら、その時、直ちに私がなんとかします。なんでしたら訴えていただいてもいい」
「その時じゃ遅いじゃないですかっ」
「羽原さん、女性として心配されるのはわかりますが、考えてみてください。もしおかしなことをするのが目的なら、身分を隠してでも悪さをすれば済むことでしょう? わざわざ結婚する理由はないじゃありませんか。
違いますか? 彼がしようとしているのは結婚ですよ?」
ウッと佳織は息を吞んだ。
身分を隠して悪さをする。確かに彼ほどの資産家なら、悪さをしてそれを揉み消すこともできるだろう。
世間の目に晒される妻に危害を加えることは。
――ないかも?
「顧問弁護士として、そんな噂を聞いたことがありますか?」
――ない。
そんな評判は一度も聞いたことはない。
あるのは、女性にモテてるという噂だけだ。