愛さずにはいられない
幸せな時間
「忘れ物ないか?」
「うん!」
「じゃあ行こうか。」
「うん!」
奈央と仁は絃間で大きな荷物を持ちながら笑顔で出発をした。
「こっちもって。」
仁が奈央に自分の軽いほうの荷物を渡し自分のものと奈央の重いほうの荷物を持つ。
「大丈夫だよ?」
「いいの。」
そういうと奈央の重い荷物を持ちながらすたすたと歩きだしてしまった。
マンションの下ではタクシーが待っていて、仁がトランクに荷物を載せる。
「旅行ですか?」
ふたりが乗り込むとタクシーの運転手が話しかけてきた。
「はい。」
「新婚旅行ですか?」
「そうなんです。」
「どちらへ?」
「イギリスです。」
「すごいですね~」
仁が笑顔で運転手の話に答えていった。
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