愛さずにはいられない
どこまでも澄んだ空。

まぶしいほどの朝陽を見つめながら奈央は仁との新しい思い出作りに集中しようと決心していた。



飛行機に乗り仁は疲れていたのかすぐに眠ってしまった。

結婚してから生活の時間が合わないことを仁が気遣って奈央と仁は寝室を別にしていた。
ふたりの休日の月曜日だけは奈央の部屋で一緒に眠る。

仁は奈央よりも先に寝ることはなかった。
その分、朝は奈央が仁よりも後に起きることはない。

奈央は仁の寝顔を見るのが好きだった。
端整な顔立ちのなかに幼いころの面影が見える瞬間。

でも、やっぱり兄弟なだけに絃と似ている・・・。
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