オレ様のシモベ
零ちゃんは欠伸をしてわたしに掃除を押し付けて友達とカラオケに行ってしまった。
さっきまであった温もりは陽射しが傾くのと同時に消えてく。
帰っちゃった。
零ちゃんは呆れた顔してわたしを見てた。
なんでわたしってこうなんだろう?
みんなに目障りだ消えろって言われてた頃と何も変わらない。
こんなんじゃ零ちゃんに嫌われたままだね…
あ、買い出しにも行かなくちゃ。
零ちゃんが明日飲むジュースを買って来なきゃ。
ひとりで広い部屋を掃除してたら涙が滲んできた。
幼い頃から何をやっても上手くできない。
わたし、昔と変わらないままだね…
悲しくて悔しくてやるせなくて…そっと袖で滲んだ涙を拭った―――