BITTER LOVE




次の日先生が車で送ってくれて、お父さんの所へ行くとダンボールに詰まった私の荷物を渡してくれた。




「今まで気づけなくてすまない…」




悲しそうな顔…




「お父さん…」




「ただでさえ辛い思いをさせているのに…
龍雅のことは私が何とかするからしばらく体を休めてくれ」




「お母さんは…」




「問題ないよ」




その言葉に少し安心した




でも問題ないはずなんてないって…この時の私は気づけなかったんだ




お父さんと別れて眠ったままのお母さんの病室に向かう




何も答えてはくれないけど、よくここに来てお母さんと話してる




いつかまた昔みたいに戻れる日がくるって信じて



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