BITTER LOVE
「あの…」
「なんだ」
「重いですよ…」
「知ってる」
「降ろしてください…」
「あんな所にずっと座られたら困る」
「でも…」
鼓動がどんどん早くなって
先生に聞こえそう
顔も体も近いよ…
保健室に着くとゆっくりベットに降ろしてくれた
「ありがとうございます…」
「膝」
「はい…」
消毒液が傷に染みる
一年生の子達わざとだったのかな…
「私嫌われてるんですかね…
どんくさくてイライラするのかな、はは…」
無理矢理笑ってみたけど
「かもな」
先生の言葉がストレートすぎて悲しくなった
「俺は一生懸命な奴にイライラしないけど」
「え…」
「これ以上馬鹿にならなくてよかったな」
そう言って先生の手が軽く頭に触れた
ドクッ
心臓が大きな音を立てて
顔を熱くする