BITTER LOVE



先生に抱えられて寝室にたどり着く




私をゆっくりベットに降ろしてそのまま部屋を出ようとするから




先生の腕を掴んだ




「起きてんのか…離せ」




「やだ…」




「お前なー」




「ここに居て…どこも行かないで…」




「酔っ払い…未成年のくせして」




「酔ってなんからいー…」




「いいから離せ」




「やだ…」




グッと力をいれたら先生が私のほうに倒れてきて




昔大好きだった人形みたいに




思いっきり抱きしめる




「おい…」




先生の匂い…




なんて幸せな夢なんだろ




私の力なんて軽く振り解けるくせに、解かないでくれるのも生徒に対する優しさ




誰とでもこんなふうにできるのかな…




私は先生じゃなきゃ嫌なのに…



< 80 / 92 >

この作品をシェア

pagetop