BITTER LOVE
なんて考えていたら、頭の中に居た人が売店のほうに向かって歩いてくるのが見えた
一瞬で体が固まったように動かなくなる…
横を通る時でさえその視線は私をほんの少しも掠めることなく過ぎていく
「行こ?」
先輩が何かを悟ったように笑顔でそう言った
「はい…」
朝どうして先生が隣に居たのか
気になって頭がパンクしそう…
いつもの空き教室で変わらずお昼ご飯を食べていると
「昨日なんで帰りたくなかったの?」
「え…」
そんな先輩の質問に言葉が詰まる
「家族となんかあった?」
「いや…何もないです」
「じゃあ椿様となんかあった?」
「え…」
私が答えられずにいると、先輩の顔が首元に近づいてきて
痛…
首筋にチクッと軽い痛みが走った
「ごめん」
「え?」
「何かあったらいつでも頼ってね」
変なの…