クローバー
真治の正体〜決意〜
沙衣は退院する。
二人きりの寝室。真治は沙衣に話す。
「そろそろ計画を進めていこう。」
「はい。」
「まずはお義兄さんの番組に声だけ出ようと思う。」
「私は真治を信じてる。」
「ただ、一回だけだ。ごめんな、くだらない悪あがきに付き合わせて。」
「うぅん、それが真治の望みなら私はついていくわ。」
「ありがとう、沙衣、愛してる。」
甘いキス。
二人は眠る。
ある日遥紀はいつも通りラジオの打ち合わせ。担当者から、
「今日の目玉は、あの、元モデルのShinさんと生電話です。」
「え…Shinって、あの、トップモデルとして君臨した全て経歴は謎の?」
遥紀が言うと、
「写ってる雑誌があれば毎回20万部前後売れて、写真集は70万部売れたという伝説の。最近、後ろ姿だけど息子さんと一緒の写真が掲載されて、もうすぐ二人目が生まれるとか。」
「…なぜこれに?」
「ご指名ですよ。」
「…。」
「同じくらいの年じゃないかなぁ?」
「…はあ。」
「今日のRadio Christmasの目玉は、あの、謎に包まれた元モデルで最近、愛息との後ろ姿の写真が話題のShinさんからの生電話。後半くらいになるのでお楽しみに。」
その時が来る。
「もしもし?」
遥紀は喋る。
「もしもし、初めまして、Shinです。」
遥紀は違和感を感じる。
(この声どこかで…)
「最近後ろ姿の写真が話題になっていますが、今の時期にどうして発表されたのですか?」
「引退して、結婚して、父親になり、30になり、二人目も生まれて、父親としてのしるしを残したくて。カオは、家族がいるので控えて、今、頑張ってるということを。」
「30…ですか?今年31ですね。」
「同い年ですね。」
「はい。サンタさんも、最近お子さんが生まれたみたいで。」
「はい。かわいいですよ。」
遥紀は写真を見て、
(聞いた事ある声…同じ年…息子と子供を産んだばかりの妻がいて…。整ったカオ…まさか!?)
「どうかしました?」
「いや、息子さんはどうですか?」
「やんちゃですね。4才にもなると。」
(きっとそうだ)
時間になり、CM。
遥紀はスタッフに、
「後で電話すると言って欲しいと頼む。
二人きりの寝室。真治は沙衣に話す。
「そろそろ計画を進めていこう。」
「はい。」
「まずはお義兄さんの番組に声だけ出ようと思う。」
「私は真治を信じてる。」
「ただ、一回だけだ。ごめんな、くだらない悪あがきに付き合わせて。」
「うぅん、それが真治の望みなら私はついていくわ。」
「ありがとう、沙衣、愛してる。」
甘いキス。
二人は眠る。
ある日遥紀はいつも通りラジオの打ち合わせ。担当者から、
「今日の目玉は、あの、元モデルのShinさんと生電話です。」
「え…Shinって、あの、トップモデルとして君臨した全て経歴は謎の?」
遥紀が言うと、
「写ってる雑誌があれば毎回20万部前後売れて、写真集は70万部売れたという伝説の。最近、後ろ姿だけど息子さんと一緒の写真が掲載されて、もうすぐ二人目が生まれるとか。」
「…なぜこれに?」
「ご指名ですよ。」
「…。」
「同じくらいの年じゃないかなぁ?」
「…はあ。」
「今日のRadio Christmasの目玉は、あの、謎に包まれた元モデルで最近、愛息との後ろ姿の写真が話題のShinさんからの生電話。後半くらいになるのでお楽しみに。」
その時が来る。
「もしもし?」
遥紀は喋る。
「もしもし、初めまして、Shinです。」
遥紀は違和感を感じる。
(この声どこかで…)
「最近後ろ姿の写真が話題になっていますが、今の時期にどうして発表されたのですか?」
「引退して、結婚して、父親になり、30になり、二人目も生まれて、父親としてのしるしを残したくて。カオは、家族がいるので控えて、今、頑張ってるということを。」
「30…ですか?今年31ですね。」
「同い年ですね。」
「はい。サンタさんも、最近お子さんが生まれたみたいで。」
「はい。かわいいですよ。」
遥紀は写真を見て、
(聞いた事ある声…同じ年…息子と子供を産んだばかりの妻がいて…。整ったカオ…まさか!?)
「どうかしました?」
「いや、息子さんはどうですか?」
「やんちゃですね。4才にもなると。」
(きっとそうだ)
時間になり、CM。
遥紀はスタッフに、
「後で電話すると言って欲しいと頼む。