クローバー

真治と沙衣は結婚する。２年くらいして、沙衣は洗いものをしている。

「…う！？」

吐く。真治は気付き、沙衣の所へ。

「沙衣、休むんだ。洗いものはしておく。」
「…いいの。」

ふらり…。
何度も吐く。
真治はあれ？と思い、

「沙衣って生理来てる？」
「え…来てない！？」

真治は沙衣を抱き寄せてキス。

「愛しのベビーちゃん。」
「…赤ちゃん？」
「沙衣の子供。愛しい。」

真治は沙衣のお腹をさすり、

「大事にする。」

囁く。


「私はお義兄さんが茉莉ちゃんの父親だと気付いていました。私が、沙衣とプロポーズ後、お義姉さんに挨拶行った時に、茉莉ちゃんはお義兄さんのラジオを聞いていて、お義兄さんが地元の出身ですよね。と話したら動揺してて、家に帰ってお義兄さんを調べたら、茉莉ちゃんそっくりだった。」


電話を終えた遥紀。
控室にいる。担当者（遥紀の大学の同級生）は、

「遥紀、Ｓｈｉｎさんと知り合いなのか？何か知ってるみたいな話してた。」
「…ああ、初めましては嘘だ。何故オレを選んだかもわかった。あいつの嫁も息子も知ってる。」
「さぁちゃんとかいっくんとか？」
「さぁちゃんはあいつの嫁だ。いっくんは息子。確かに彼はスタイルいい。息子は彼に似てかわいいし。確かにさぁちゃんは産後だし。どういう関係？」
「彼、家族にも内緒にしてるから、誰にも言わないならいいよ。」
「約束する。」
「…義理の弟。」
「え…義理の弟？」
「妻の妹の旦那。結婚式にいただろ？お腹の大きな奥さんと子供といたあの人だよ。妻も妻の実家も知らない話、知ってるのは彼の嫁のみだ。声でわかった。明らかに聞き覚えのある声。義理の兄弟だから話した。オレに知られる事なんて恐れずに。それぞれに秘密があるからいわかってる。オレだって…娘の存在を隠されていたし。」
「…まさかな展開なのが正直な話。確か…カオの整った、かなりのイケメン。」


遥紀は家に帰ると、

「お帰りなさい。」

真治らが来ている。

「な…。」

遥紀はびっくりする。真治は微笑んで。

「お義兄さんを待っていました。」

そう言う真治に、

「何を？」
「お義姉さん、お義兄さんと二人で話していいですか？」
「いいよ。