クローバー
「結婚したんだ。」
茉衣の動揺。
「…ええ。」
「かわいい娘さんだ。」
「…。」
「幸せそうでよかった。では仕事があるので。」
「…うん。」
「茉衣、今日は会えてよかった。」
遥紀が去る。
しゃがみ込み、うるうるしている茉衣。
「…あの人が…茉莉ちゃんの父親…茉莉ちゃんを知らない……?お義姉さんの…恋しい人…。」
聖華は、茉衣と遥紀が抱き合う光景が頭に浮かぶ。
愛し合ってお腹に宿った命。美しくも儚くて切ない。確かな事は二人の過去には愛があったこと。遥紀の愛しい人を見る淋しそうな瞳。おそらくお互い今でも好きであろう。
聖華は涙。
家に帰る聖華。
「…ただいま。」
礼衣が、
「お帰り。」
ハグ。
「…。」
「どうした?何かあった?何だよ。」
ちゅっ。
(…こうして愛し合ってたのかな…?)
注視する聖華。次の公開の、遥紀が茉衣に宛てたメッセージ。
「これは……お義姉さんに宛てたメッセージなのかな?」
それから茉衣からの連絡が途切れる。心配する母親。
ある日、沙衣を呼び出す母。電話をこっそり聞く。
「沙衣、すぐに来て。茉衣の所へ行こう。…沙衣じゃないとダメなの。あのね、茉衣の家に電話したら…男の人が出たの…ま…茉莉の父親みたい…うん、…茉莉の父親?って聞いたら頷いたの…すぐに来て!」
「…あの人?」
聖華は思う。
電話を終えた母。
「お母様、どうしたのですか?」
「…何でもないわ。沙衣と、茉衣に会いに行くの。」
しばらくして沙衣が来る。
「ママ!茉莉のち…。」
「…行きましょう。」
帰って来る。
食卓。両親と礼衣と聖華。母は、
「…茉莉が入院してるみたい。」
「は?」
礼衣と父はびっくり。
「お見舞いに行かないといけない。」
「…ムリよ。行っても無駄。茉莉に意識が無くて面会謝絶で茉衣は憔悴しきって会える状態じゃないの。」
「孫娘だぞ!!」
「茉衣が話せる状態じゃない。見守るしかないの。…私達にできることはただ祈るだけ。」
そしてしばらくして遥紀が来る。
「帰れ!!」
「パパやめて!私…お腹に赤ちゃんがいるの。」
「何だと!!」
「やめて、パパ!?う
茉衣の動揺。
「…ええ。」
「かわいい娘さんだ。」
「…。」
「幸せそうでよかった。では仕事があるので。」
「…うん。」
「茉衣、今日は会えてよかった。」
遥紀が去る。
しゃがみ込み、うるうるしている茉衣。
「…あの人が…茉莉ちゃんの父親…茉莉ちゃんを知らない……?お義姉さんの…恋しい人…。」
聖華は、茉衣と遥紀が抱き合う光景が頭に浮かぶ。
愛し合ってお腹に宿った命。美しくも儚くて切ない。確かな事は二人の過去には愛があったこと。遥紀の愛しい人を見る淋しそうな瞳。おそらくお互い今でも好きであろう。
聖華は涙。
家に帰る聖華。
「…ただいま。」
礼衣が、
「お帰り。」
ハグ。
「…。」
「どうした?何かあった?何だよ。」
ちゅっ。
(…こうして愛し合ってたのかな…?)
注視する聖華。次の公開の、遥紀が茉衣に宛てたメッセージ。
「これは……お義姉さんに宛てたメッセージなのかな?」
それから茉衣からの連絡が途切れる。心配する母親。
ある日、沙衣を呼び出す母。電話をこっそり聞く。
「沙衣、すぐに来て。茉衣の所へ行こう。…沙衣じゃないとダメなの。あのね、茉衣の家に電話したら…男の人が出たの…ま…茉莉の父親みたい…うん、…茉莉の父親?って聞いたら頷いたの…すぐに来て!」
「…あの人?」
聖華は思う。
電話を終えた母。
「お母様、どうしたのですか?」
「…何でもないわ。沙衣と、茉衣に会いに行くの。」
しばらくして沙衣が来る。
「ママ!茉莉のち…。」
「…行きましょう。」
帰って来る。
食卓。両親と礼衣と聖華。母は、
「…茉莉が入院してるみたい。」
「は?」
礼衣と父はびっくり。
「お見舞いに行かないといけない。」
「…ムリよ。行っても無駄。茉莉に意識が無くて面会謝絶で茉衣は憔悴しきって会える状態じゃないの。」
「孫娘だぞ!!」
「茉衣が話せる状態じゃない。見守るしかないの。…私達にできることはただ祈るだけ。」
そしてしばらくして遥紀が来る。
「帰れ!!」
「パパやめて!私…お腹に赤ちゃんがいるの。」
「何だと!!」
「やめて、パパ!?う