クローバー
で。一途ささえも罪だ。何で茉衣姉さんのあのクソ旦那についてるんだよ。」
「それは…同い年もあるし、尊敬して…。」
「子供作って捨てた男のどこを尊敬する?」
「礼衣もそろそろ素直になったら?」
「……。」
「それは悲恋から生まれた事。」
「…わかってるよ。」
「だったら…、」
「だから素直になれない。矛盾してることくらいわかっている。少しずつ認めていくようにしたい。まだ姉さんのカラダを奪って妊娠させて捨てて、姉さんは気付くのが遅くて、家から出ていって、環境の変化から突然もよおして、気絶しつつも産んだ事実が頭に残っている。だから…。」

聖華は礼衣を抱いて、

「少しずつでいいよ。」

青山は、

「ラブラブだね。それだと二人目もすぐにできるよ。というかもうできてたりして?」

聖華はお腹をさすって、

「…まさか、そんなに簡単にできないですよ。」
「意外に調べてみたら陽性だったり?ほら、みぃ、赤ちゃん返しなよ。恋しがるだろ。」

碧は聖華に大和を返す。にこにこしている。

「大和、お姉さんもいいでしょ?ふふふ。」


「あら、青山君帰ったの?」

茉衣は言う。

「よく覚えてたね。」

礼衣が言うと、

「礼衣、小学生の時から仲良しだもの。たまに見てたからそりゃ、数年見なくても面影くらい残っているじゃない。で、声は聞こえたし、遥紀が言ってたけど奥さん?」
「…まあ、そうなる人だね。まだプロポーズ段階だから今から忙しくなるだろうけど…というか、何であんな状態になってるわけ?」

指を指す所に遥紀とハルカが同じ体勢で眠っている。

「親子だもの。遊びすぎて疲れたみたい。同じでしょ?」
「…認めたくないなぁ。てハルカかわいいし、」
「遥紀カッコイイもん。」

ぎゅっ…。

「…わかったから。聖華にヤキモチ妬かれる…。」
「あら?聖華ちゃんは大丈夫。いつも私が抱いてるから。」
「はぁ…。」
「それより親父は?」
「パパは茉莉と茉菜とお買い物。茉莉も中学生でしょ?パパも張り切っちゃって…。制服はもう大丈夫だからいいけど何か買わせろってさ。制服は制服で遥紀のお父さんが…。同じなのね。」
「ははは、親父らしいなぁ。何かにつけて買い物行くんだから。」
「それがおじいさんなんだよ。
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