クローバー
だよ。ハルカの生まれる前。…高校の同級生達。特にパパと仲の良かった人達。」

兄は、

「過激な質問だよな。子供には良くない。」
「…。」

兄嫁は、

「茉衣ちゃん人気者だね。」
「…それ程ではないです。持ち上げられてるだけ。…遥紀かわいそうかも。」
「かばってる。」

そう兄が言うと茉衣は、

「遥紀は茉莉とハルカの良きパパです。」

乳母車を持った茉莉を茉衣はそっと肩を抱いている。

「力ずくで守り通した娘。…不安だったし、それでも茉莉の笑顔を見たら全てが吹っ飛んで、遥紀の為を想うと。父親を知らなくても私が全て守って、好きな人の証。遥紀の分身。」
「…ごめんなさい。あなたはつくづく強い人だ。」
「…お義兄さんは悪くないです。皆さんには皆さんの意見があります。私が遥紀を奪ってしまったのは事実ですから。一緒に歩いていて、殴られて、離されて…寂しくても、お義父さんの為に別れた。…茉莉の事、言わなかったのは遥紀の為もあるけれどお義父さんの為。子供ができたなんて虫のいい話…一度自分だけで守ると家を出たから曲げない。」
「…そろそろ行こうか。」
「はい。」

そして、茉衣と子供達は、兄に乗せられて、三田家へ。


遥紀は友人と別れ、片付けをして、そろそろ帰ろうとしていた。
すると、携帯にメール着信。遥紀は見る。


”嫁と子供は預かった。返して欲しければ実家に来い。オレは本気だ。早く来ないと、嫁のカラダを奪う。いいのか?今、嫁の服を少しずつ剥いでいる。いいカラダしてるな。お前が虜になるはずだ。今、胸をさらけ出した。遥紀、助けて!?ベッドの中、縛られた茉衣ちゃんは、遥紀の名前を何度も叫んでる。早くしないといれるぞ。中出ししないから妊娠しても知らない。泣いて、遥紀、ごめんなさい…と兄の子供を身篭るなんて見たいか?では、待ってる、40分くらいは待つ。でも、感情抑えられるかな?甘い声聞いたら…。兄より。”


見た遥紀は、

「な…!?…茉衣は渡さない!お義姉さんがいるのに茉衣を狙いやがって…茉衣、待ってろ。今から助けに行く。間に合え…!」

急ぐ。


遥紀は実家へ。

「兄さん!」

入るなり言う遥紀に、

「パパ。」

茉莉と茉衣が出てくる。

「茉衣!?」

< 58 / 197 >

この作品をシェア

pagetop