クローバー
「どうしたの?」

不思議そうに聞く茉衣。

「茉衣…大丈夫か?」
「え?」

遥紀は茉衣を抱き寄せて、首筋から谷間まで見る。

「な…何?」

兄が来て、

「引っ掛かった。遥紀なら来ると思ってた。」

舌を出して、

「大事な嫁と娘2人いるのに、弟の嫁に手は出さない。弟にも子供がいるのに、」
「…騙して!?じゃああのメールは…。」
「全て推測。へぇ〜遥紀、茉衣ちゃんの甘い声に虜になってんだ〜。」
「…うるさい。」
「いいカラダしてるんだね☆」
「…それは、大好きな妻だから自信あるさ。」
「あはっ。兄を心配してないなんてどぉんだけぇ〜。」
「信頼なんてできるか…。」
「…。」
「まあ、中に入れ。本当は、父さんからお呼び出しだからここに来させるように仕向けたのだから。」
「…もっとまともに呼び出して欲しかった…。」


居間。父親がいる。ハルカを抱いて、顔はおじいさん。麻紀はハルカを触っている。

「ぷにぷに。」

お気に入り。
父は、

「遥紀、座りなさい。」

遥紀と茉衣と茉莉は座る。

「遥紀を呼び出したのは私だ。…知ってる通り私達は大きな間違いをした。罪は消えない。遥紀…お前そろそろ一軒家に住まないか?」
「…え?」
「今はいいかもしれない。しかし、子供が大きくなると窮屈だろう。」
「…でも、そんなお金なんてない。」
「私が出さないとは言ってない。」
「父さん…そんな…。」
「運命を壊して苦しめたのは私の責任だ。」
「…。」

茉衣は、

「私にも責任があります。茉莉を隠してきたこと。悩ませてしまったこと。…子供で釣るなんて、上手い話。」
「…それは私が無理矢理離したからいけないのだよ。こんなにかわいい娘がいるというのに。いいのだよ。茉衣ちゃんは心配しないでいい。遥紀、茉衣ちゃんの手を握ってあげるのだ。」
…はい。

遥紀は茉衣の手にそっと触れる。

「それでいい。夫婦は手を取り合うものだ。」
「…しかし、父さん、オレは結婚式を挙げようとしていて…。」
「早く挙げなさい。」
「…父さん?」
「償いだ。」
「…。」


家へ帰る。

「父さんは本気だ…。」
「…ダメ。」
「…止められるような性格じゃない。止めれたら茉莉に危
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