クローバー
結婚式の準備、茉衣のまたの懐妊
それから、茉衣らは、結婚式の準備にかかる。

「誰呼ぶの?」
「そりゃ…ナオト、ヒロ、ササ、コメ、ヒサを呼ばないと、また水臭いと言われるだろ?」
「そういやみんな結婚してるの?」
「ヒロとコメは独身だよ。茉衣こそ、誰呼ぶの?」
「…私の妊娠を知ってた人…美咲と里穂と由良くらいでしょ?」
「…3人は茉衣の妊娠知ってたんだ…。」
「同じ短大行ってたもん。いきなり辞めてしまったから家に詰めかけて、その時は家を出た後だから、たまたまいた沙衣に居場所聞いて来たみたい。見てびっくりしてた。父親は誰と迫られても何も答えられなかった。でも、三田君ね。とすぐに見破られた。」


「お願い、遥紀にだけは言わないで!」
「何で?」
「…迷惑だよ。」
「三田君の赤ちゃんだよ!妊娠してるのに言わないなんて、罪だよ。背負わせないと。」
「…できない。今更別れた女が赤ちゃんできたって調子良すぎだよ。」
「好きでしょ?」
「…今も遥紀しかいない。他なんて考えられない。」
「三田君も茉衣の事…。」
「嫌いになった訳じゃない…。」
「なら一緒に逃げる事できる。第一、カラダの関係を持ってるのよ。」
「お願い…遥紀には言わないで!…うっ!」

茉衣はお腹を撫でて、

「ごめんね…大丈夫だからね。」

母の優しさ。


「茉莉が生まれて、見に来た美咲達。茉莉を見て、かわいいと言ってくれた。目を見て、」


「…やっぱり三田君に似てるね。すぐにこの子が三田君の子供だってわかる。」

茉衣は、

「かわいいの。…この子にとって父親のいない事は苦痛になってくるかも知れないけれど、たくさんの愛情を注いであげたい。遥紀が残してくれた天使。」


「みんな結婚して、出産して、なかなか会えなくなったけれど。少しは連絡を取り合ってた。茉莉の事もあって、遥紀の事を話せなかった。美咲から電話があって、茉衣大丈夫?三田君結婚した…。と言われた。私は会って話そうと4人で会うことにした。」
「だから出かけた日があったのだね。」
「待ち合わせ場所に行く。やはり、どうしたのお腹!?と言われた。…赤ちゃんが出来たの。話すと。美咲は指輪に気付いて、」


「結婚したの?」
「…ごめんね。言おうとしてた。でも、茉莉が意識を無くして半年くらい入院してて、
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