バッドジンクス×シュガーラバー
しーっと人差し指を唇にあてるえみりさんに、私も笑って同じ仕草をする。
その後、私が淹れた紅茶とお見舞いのスイーツをお供に私たちはしばらく談笑し、楽しい時間を過ごした。
腕時計に視線を落として「そろそろ行くね」と口にしたえみりさんを、玄関先で見送る。
「今日は本当にありがとうございます。ご迷惑おかけしたうえ、わざわざ来ていただいて……」
「全然全然。憂依ちゃんの家、彼氏の家の通り道なのよ。今日ちょうど行こうと思っていたところだったから、あなたはまったく気にすることないの」
ニッコリ綺麗に微笑んで答えた彼女に、私は思わずまばたきを繰り返した。
「彼氏さん……」
そういえば、えみりさんには恋人がいるということは知っていたけれど、あまり詳しい話は聞いたことがなかった。
つい好奇心で「彼氏さん、どんな人なんですか?」と訊ねてみると、想定外のセリフが返ってくる。
「ん? 憂依ちゃんも、わりとよく知ってるかもよ?」
「えっ」
そこでえみりさんは、先ほど他店のスイーツがお気に入りだと話したときのような、イタズラで魅力的な微笑みを見せた。
その後、私が淹れた紅茶とお見舞いのスイーツをお供に私たちはしばらく談笑し、楽しい時間を過ごした。
腕時計に視線を落として「そろそろ行くね」と口にしたえみりさんを、玄関先で見送る。
「今日は本当にありがとうございます。ご迷惑おかけしたうえ、わざわざ来ていただいて……」
「全然全然。憂依ちゃんの家、彼氏の家の通り道なのよ。今日ちょうど行こうと思っていたところだったから、あなたはまったく気にすることないの」
ニッコリ綺麗に微笑んで答えた彼女に、私は思わずまばたきを繰り返した。
「彼氏さん……」
そういえば、えみりさんには恋人がいるということは知っていたけれど、あまり詳しい話は聞いたことがなかった。
つい好奇心で「彼氏さん、どんな人なんですか?」と訊ねてみると、想定外のセリフが返ってくる。
「ん? 憂依ちゃんも、わりとよく知ってるかもよ?」
「えっ」
そこでえみりさんは、先ほど他店のスイーツがお気に入りだと話したときのような、イタズラで魅力的な微笑みを見せた。