バッドジンクス×シュガーラバー
「うふ。会社でいつもあなたの右の席に座ってる人、って言えばわかるかしら」
「右……って、え?! 牧野さんですか?!」
「正解~」
愉快そうにパチパチと両手を叩く彼女を、思わず唖然とした表情で見つめてしまう。
「ぜ、全然、気づきませんでした……ということは私、今までずっとカップルに挟まれて仕事していたんですね……」
「あはは、なんかごめんねぇ」
「いえ! 謝っていただくことでは……!」
ブンブンと首と両手のひらを左右に振る私の前で、えみりさんは朗らかに笑っている。
そっか、えみりさんと牧野さんが……しょっちゅう言い合いしつつなんだかんだで仲が良いなって思ってたけど、まさか付き合っていたとは。
未だ衝撃から抜けきらない私に、えみりさんがまた声をかけてくれた。
「別に絶対隠さなきゃなんて思ってるわけではないけど、周りもやりづらくなるかもだし一応職場では自分たちから口にしないようにしてるのよ。でも、久浦部長は私たちのことご存知なの。それで『もし今日牧野の家に行くなら小糸の様子見てきてくれないか』って、頼まれたってわけ」
明るく教えてくれる彼女の話を聞いて、驚く。
「右……って、え?! 牧野さんですか?!」
「正解~」
愉快そうにパチパチと両手を叩く彼女を、思わず唖然とした表情で見つめてしまう。
「ぜ、全然、気づきませんでした……ということは私、今までずっとカップルに挟まれて仕事していたんですね……」
「あはは、なんかごめんねぇ」
「いえ! 謝っていただくことでは……!」
ブンブンと首と両手のひらを左右に振る私の前で、えみりさんは朗らかに笑っている。
そっか、えみりさんと牧野さんが……しょっちゅう言い合いしつつなんだかんだで仲が良いなって思ってたけど、まさか付き合っていたとは。
未だ衝撃から抜けきらない私に、えみりさんがまた声をかけてくれた。
「別に絶対隠さなきゃなんて思ってるわけではないけど、周りもやりづらくなるかもだし一応職場では自分たちから口にしないようにしてるのよ。でも、久浦部長は私たちのことご存知なの。それで『もし今日牧野の家に行くなら小糸の様子見てきてくれないか』って、頼まれたってわけ」
明るく教えてくれる彼女の話を聞いて、驚く。