バッドジンクス×シュガーラバー
さあっと、身体中から血の気が引いていく。
「っあ、わ、たし」
たくさんの視線が自分に向けられているのを感じながら、なんとか言葉を紡ごうとする。
だけどこの状況をなんと弁解したらいいのかわからなくて、思うように話すことができない。
うつむかせた顔が上げられず、じわっと涙まで浮かんできた、そのとき。
「も、もう牧野くんってばー!! 憂依ちゃん、びっくりしちゃったじゃないの!!」
「へっ、」
やたらと威勢のいいその声に、思わず顔を上げた。
見ると浅村さん──えみりさんがいつの間にか席を立ち、きょとん顔の牧野さんの背後に回ってその背中をバシバシと叩いている。
「いってぇ! 浅村おまえ、手加減なしだな!!」
「ごめんねぇ憂依ちゃん、このデリカシー皆無男にはよーく言っておくからね~」
ふっと、オフィス内の空気が軽くなった気がした。
ニッコリ私に向かって微笑むえみりさんと、「スミマセン、調子に乗りました。ごめんね小糸さん」って、苦笑する牧野さん。
私は未だ呆然としながら、それでもふるふると、小さく首を横に振る。
「い、いえ……」
それだけ言ってから小さく息をつくと、さっきまでより少しだけ、落ち着いた。
「っあ、わ、たし」
たくさんの視線が自分に向けられているのを感じながら、なんとか言葉を紡ごうとする。
だけどこの状況をなんと弁解したらいいのかわからなくて、思うように話すことができない。
うつむかせた顔が上げられず、じわっと涙まで浮かんできた、そのとき。
「も、もう牧野くんってばー!! 憂依ちゃん、びっくりしちゃったじゃないの!!」
「へっ、」
やたらと威勢のいいその声に、思わず顔を上げた。
見ると浅村さん──えみりさんがいつの間にか席を立ち、きょとん顔の牧野さんの背後に回ってその背中をバシバシと叩いている。
「いってぇ! 浅村おまえ、手加減なしだな!!」
「ごめんねぇ憂依ちゃん、このデリカシー皆無男にはよーく言っておくからね~」
ふっと、オフィス内の空気が軽くなった気がした。
ニッコリ私に向かって微笑むえみりさんと、「スミマセン、調子に乗りました。ごめんね小糸さん」って、苦笑する牧野さん。
私は未だ呆然としながら、それでもふるふると、小さく首を横に振る。
「い、いえ……」
それだけ言ってから小さく息をつくと、さっきまでより少しだけ、落ち着いた。