バッドジンクス×シュガーラバー
「あの、牧野さんとえみりさんは……どちらから告白して、お付き合いすることになったんですか?」
「ん? 俺だね」
特に嫌がる様子もなく、いとも簡単に答えてくれた。
そのことに安堵しながら、さらに質問を重ねる。
「職場恋愛って、恋人になる前からなった後も周りに気を遣うし、いろいろやりにくいこともあると思うんですけど……その、どんな経緯で、お付き合いに至ったんですか?」
自分からこんな話題を振る私を、牧野さんは物珍しそうにまじまじと見つめていた。
けれどもふと頬を緩め、空になった丼の上に箸を置く。
「うーん、どんな経緯と言われるとなんて答えればいいか難しいけど……まあ、ひたすら話しかけてアピールだよね。当時はまだ同じ部署じゃなかったから、無理やり用事作って会いに行くとか同期会では絶対隣の席をゲットするとか、そんな感じで」
「へぇ……そうなんですね」
身近な先輩たちの恋愛話は、改めて聞いてみるととても興味深い。
コクコクとうなずく私に牧野さんはちょっぴり照れた様子で、けれども話を続けてくれる。
「でもま、あの頃も今も全然変わってないけどね。俺たちはずっと、あんな感じ」
苦笑しながらそう話す牧野さんの言葉に、常日頃見ている、オフィスで賑やかに会話するふたりの姿が脳裏に浮かぶ。
少しだけ迷ってから、私は思いきった問いかけをした。
「ん? 俺だね」
特に嫌がる様子もなく、いとも簡単に答えてくれた。
そのことに安堵しながら、さらに質問を重ねる。
「職場恋愛って、恋人になる前からなった後も周りに気を遣うし、いろいろやりにくいこともあると思うんですけど……その、どんな経緯で、お付き合いに至ったんですか?」
自分からこんな話題を振る私を、牧野さんは物珍しそうにまじまじと見つめていた。
けれどもふと頬を緩め、空になった丼の上に箸を置く。
「うーん、どんな経緯と言われるとなんて答えればいいか難しいけど……まあ、ひたすら話しかけてアピールだよね。当時はまだ同じ部署じゃなかったから、無理やり用事作って会いに行くとか同期会では絶対隣の席をゲットするとか、そんな感じで」
「へぇ……そうなんですね」
身近な先輩たちの恋愛話は、改めて聞いてみるととても興味深い。
コクコクとうなずく私に牧野さんはちょっぴり照れた様子で、けれども話を続けてくれる。
「でもま、あの頃も今も全然変わってないけどね。俺たちはずっと、あんな感じ」
苦笑しながらそう話す牧野さんの言葉に、常日頃見ている、オフィスで賑やかに会話するふたりの姿が脳裏に浮かぶ。
少しだけ迷ってから、私は思いきった問いかけをした。