バッドジンクス×シュガーラバー
「……憂依?」
今、俺の目の前には、とろんとした眼差しでこちらを見つめる最愛の恋人の姿。
寝室に入るなりグイグイと身体を押されてわざと抵抗することもなくされるがままになっていると、最終的にベッドの上に乗るよう呂律の回っていない声で指示された。
おもしろがってその通りにしてみれば、同じくベッドへと上がってきた憂依は胡座をかく俺の目の前に座り込み、無言のまま一心にメガネの奥から熱い視線を向けてくる。
思わず名前を呼んでみても、最近眉上で切りそろえたばかりの短い前髪の下にある丸い目をまたたかせるのみで、特に反応はなし。
体調でも悪いのかと右手を伸ばしかけたところで、彼女が動いた。
「……たすくさん」
甘ったるい、少し舌っ足らずな声で俺を呼びながら、細い指先が自らの着ているルームウェアのジッパーをちょんとつつく。
「これ。開けてみて、ください」
一瞬、言われたことの意味が本気でわからなくて固まった。
けれども聞き間違いでもなんでもなく、彼女は自分のパーカーのジッパーを下ろしてくれと俺に言ったのだと理解し、不意打ちの衝撃発言に体温が上がる。
彼女の真意を探るため、じっとその瞳を見つめた。
「どう考えても、罠にしか思えないんだが」
「どうでしょー。開けてみたら、わかりますよ」
今、俺の目の前には、とろんとした眼差しでこちらを見つめる最愛の恋人の姿。
寝室に入るなりグイグイと身体を押されてわざと抵抗することもなくされるがままになっていると、最終的にベッドの上に乗るよう呂律の回っていない声で指示された。
おもしろがってその通りにしてみれば、同じくベッドへと上がってきた憂依は胡座をかく俺の目の前に座り込み、無言のまま一心にメガネの奥から熱い視線を向けてくる。
思わず名前を呼んでみても、最近眉上で切りそろえたばかりの短い前髪の下にある丸い目をまたたかせるのみで、特に反応はなし。
体調でも悪いのかと右手を伸ばしかけたところで、彼女が動いた。
「……たすくさん」
甘ったるい、少し舌っ足らずな声で俺を呼びながら、細い指先が自らの着ているルームウェアのジッパーをちょんとつつく。
「これ。開けてみて、ください」
一瞬、言われたことの意味が本気でわからなくて固まった。
けれども聞き間違いでもなんでもなく、彼女は自分のパーカーのジッパーを下ろしてくれと俺に言ったのだと理解し、不意打ちの衝撃発言に体温が上がる。
彼女の真意を探るため、じっとその瞳を見つめた。
「どう考えても、罠にしか思えないんだが」
「どうでしょー。開けてみたら、わかりますよ」