バッドジンクス×シュガーラバー
なるほど、苦手なアルコールは羞恥心を誤魔化すためか。

ああ、かわいい。俺の彼女がかわいすぎる。

またも無意識にゴクリとのどを鳴らし、うつむく憂依の顎に指先を引っかける。



「……憂依」



顔を上げた彼女のうるんだ瞳と、まっすぐに視線が交わった。

もう、我慢できない。そのまま上半身を屈め、ぽてりとした半開きの紅い唇に自らのそれを重ねる。




「ん……っふ、んぅ」



今日は自分から、と意気込んでいたためか、漏れ出た声は少し困っているようで可笑しい。そしてかわいい。

ねっとりと唇を味わいながら、徐々に体重をかけて小さな身体を押し倒していく。トン、と抗議するように肩を軽く叩かれたが、気づかないフリだ。

果たして、小柄な恋人はあっけなくベッドに背中を沈ませることとなった。

わざとリップ音をたてて一度顔を離すと、浅く呼吸を繰り返しながらやはり不満げにこちらを見つめる涙目がそこにはある。



「……私が、がんばりたいのに」

「ん、それはまた、あとで」



おそらく思いきれない彼女に焦らされて、我慢大会になるであろうことは必至だ。それを甘んじて受けるには、すでに身体にくすぶるこの熱を一旦吐き出してしまわなければ。

笑い混じりに答えてから、再び唇を奪う。

深く口づけながら首筋、鎖骨、滑らかな肩と手のひらを這わせていき、未だ彼女の肌を守るルームウェアを脱がせていく。

手早く同じ素材のショートパンツもずり下げてしまうと、期待していた通りキャミソールと揃いのデザインのショーツが現れて、唇を重ねたまま思わず口角を上げた。
< 240 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop