【完】今日もキミにドキドキが止まらない
好感度アップを狙ってるつもりじゃない。
けど……。
やっぱり好きな人にはほんの少しでもよく見られたい。
工藤くんにもっと、近づきたいよ。
だけど、いっちゃんの言うように嘘偽りがあってはいけないのだ。
だから私は断腸の思いで自ら“工藤くん禁止令”を発動することに決めた。
「禁止?ホントに出来るのそんなこと?」
私がいっちゃんにそれを宣言すれば訝しげな声が放たれる。
「で、出来る!やってみせるよ!」
「じゃあ、しっかり接近禁止令もつけとこうね?」
「いっちゃん、鬼すぎませんか……」
「当然じゃないの?工藤くん禁止令なんだし?近づくのもダメに決まってるでしょ。はい、決まったらさっさと工藤くんに宣言しなよ」