【完】今日もキミにドキドキが止まらない

－－－日曜日の午後。


教科書、ノート、問題集、ペンケース、それからハンカチも持ったし、うん、大丈夫！


最後に靴下に穴が空いてないかしっかり確認。

問題ない。

今日は工藤くんのお部屋にお邪魔させてもらうんだから、少したりとも気は抜けないのだ。



よし！！
いざ、出陣…………！！


念入りに忘れ物がないかチェックをしてから私は家を出た。



まさかこの私が、
彼氏の家に行く日が来るなんて……。


まさに舞踏会に招かれたシンデレラのように嬉しくてステップを踏みながら歩道を進んでいく。


近所のおじさんの痛い視線を浴びようとも今の私に羞恥心なんてものはないくらい。



大通りを抜けて、角を曲がる……と。

工藤くんは朝、メッセージでわざわざご丁寧に自宅までのルートを教えてくれたのだ。

その通りに進んで工藤くんの家が近づくと、ステップなんか踏んでいる余裕はなくなった。


やばい、今度はソワソワしてきた……。