【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「ちょ、ちょっといっちゃん声大きい!!」
私は慌てて自分の席から周りを見渡した。
……が、時既に遅し。
“なんであんたが工藤くんの彼女なの!?”
“告白してオッケーもらえるとか未だ信じられない”
“あれじゃん?彼女になりきってるだけの妄想じゃん?いよいよやばい奴”
なんて優しくない世界なんだろうか……。
あちこちから批難の声が飛んできて、もうそれはグサグサ刺さる。
うぅ……。
工藤くんの彼女になれたけれど、所謂、工藤くん推しの女子からはこの通り批判が殺到している。
「ごめんごめん。キスは急ぐことじゃないけどさ、日菜ばっかり工藤くん工藤くんって。もっと日菜のこと溺愛してほしいなぁって、わたしは思うんだよね」
と、親友が物申す。