【完】今日もキミにドキドキが止まらない
工藤くん……。
女子には釣り合わないと散々言われていても、私がいないところで工藤くんはそうやって、彼女って言ってくれてたなんて……。
「ねぇ、春川さん?」
嬉しい気持ちを堪えていると、さっきよりも低い日野原さんの声が降ってくる。
「工藤くんとわたしは、今すごく大事な時期なの。意味わかる?」
日野原さんの瞳の奥に揺らめく怒り。
きっとこれが本題だと思う。
まるで私は部外者のような物言いだった。