【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「お前こそ」
「へ?私は全然平気だよ!工藤くんと一緒に頑張ってるって思ったら不眠不休だよ!」
はぁ……っ、と溜め息をつく工藤くん。
これはまた塩対応に繋がることを言ってしまったのかな……?
「心配するってわからないの?お前も無理すんなってこと」
「……っ、」
心配する……と、たった今工藤くんが言った言葉が私の耳の中でエコーがかかって再生される。
二回目の心配発言に、いよいよ気持ち悪い顔になりかける。
そんな私を見て工藤くんはおかしいのか口許が笑っていた。
下駄箱に着く頃には雨がさっきよりも強くなっていた。
「あ……!特進科は残って勉強していくと思うけど、台風接近してるみたいだから、帰る時は気をつけてね……!」