【完】今日もキミにドキドキが止まらない



どうやら他の特進科の人達は帰ったらしく二人きりだった。


隠れるように図書室の廊下に背中をくっつけて、聞き耳をたてている私は犯罪級に怪しい。


どうしよう……。

ここで待っていたら二人が出てきた時ちょっと気まづいかも。


工藤くんには教室で待ってるように言われていて、まさかあの噂が怖くてここに来ちゃったなんて恥ずかしくて言えない。


それに日野原さんにも伝えた通り、工藤くんの迷惑をかけたり邪魔をしたくもない。


ましてや明日は大事な期末テスト……。


ぐるぐる巡らせた思考は、日野原さんの声でピタリと停止することになる。


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