【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「顔見たくなった。ダメ?」
艶っぽい声で問いかけて、その端正な顔をずいっと近づけてくる。
教室や廊下にいる女子が悲鳴に近い声をあげていたけど、気にする余裕は微塵もない。
かぁ……っと真っ赤に染まる頬が熱い。
もうホント、私の心臓持たないよ……。
「チャンスじゃん。今聞いちゃいなよっ」
……と、いっちゃんが耳打ちしてくる。
「あ……工藤くんは、あの、24日……25日でもいいんだけど……忙しいかな……?」
「なんかあんの?」
「え……っ!な、なんかってそんなぁ……」
ちょっぴり意地悪な工藤くんの瞳と目が合った。
「なんてな?わかってるよ」