【完】今日もキミにドキドキが止まらない
私は唇をすぼめる。
「宮野先生と進路面談があるかもだから、予定確認したら伝える」
つまりそれは、もし予定が空いていたら、私と一緒に過ごしてくれるかもしれないってことでしょうか……。
こくこくと頷いて密かに喜びを噛み締めたのだった。
工藤くんと一緒にクリスマスを過ごせるかもしれないなんて。
もうそれだけで私の全てのモチベが雲を突き抜けるくらい上がると言っても過言ではないのだ。
工藤くんの魔法だ。
さっきの短い休み時間でさえ私は工藤くんにドキドキさせれている。
……けど、私がドキドキさせるって宣言したからには、クリスマスだって覚悟しててね工藤くん!
───そして。
そんなふわふわと浮かれた気分は、今日最後のホームルーム前の出来事で、見事に砕かれることになる。