【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「だからね、私もその勇気を無駄にしたくない、変わりたいって思えたの。あ……でも工藤くんには、このことまだ言ってないから内緒にしてもらえるかな……?」
「は。知らないのかよ、アイツ」
そのことに逢坂くんは驚いていた。
「初めて声をかけた時も気づいてる素振りはなかったんだ。それからずっと言い出せないままなの。だけど、今度こそ自分から伝えたいなって思ってて……」
工藤くんは私の世界をこんなに眩しく照らしてくれた人だから。
「俺がもしさ、あの夜その場にいたらお前を助けてやれたのか……」
逢坂くんは自分に問いかけるように、悔しそうな声を落とした。