【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「春川、どうした?」
不思議そうな逢坂くんの声にも反応出来ないくらい。
だって、不在着信を知らせていたのは、そうだと思い込んでいたお母さんではなかった。
震える指で、数十分程前に届いていた一件のメッセージをそっと開けば、
【 会いたい 】
工藤くんからのメッセージを見たら、視界がたちまち滲み出した。
工藤くんは、やっぱりずるいよ……。
一度だってこんなメッセージをくれたことはないのに。
こうして離れていたって、私の心を工藤くんでいっぱいにするんだ。
いつだって、私の心を動かすのは工藤くんで。
工藤くんしかいなくて……
「----やっと見つけた」
私の心は、あの日からずっと工藤くんでつくられてるんだよ……。