【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「いいよ?降参しても。その方が俺もこの先、困らなくて済むし」
「困らなくて済むって……私がドキドキさせようとしてる度に、工藤くん困ってたの……?」
そんな……。
ツリーの前でガックリと肩を落とした私。
だけど、すぐに私の背中に回された工藤くんの手。
「きゃ……」
小さく悲鳴をあげた私を自分の身体へとそっと引き寄せる。
「必死にドキドキさせようとしてるお前が可愛すぎて、困ってたよ?」
耳元で、とびきり甘い台詞を囁いた。
覗き込んで私の顔を見てくるから、頬が一気に熱くなってもうどうにかなっちゃいそうだ。