【完】今日もキミにドキドキが止まらない
* * *
そして次の日の朝。
工藤くん待ちをしながら昨日お姉ちゃんに言われたことを考えていた。
引いてみる……って。
そのままの意味なのはわかるけど、それはつまり私が工藤くんから離れるってこと?
手を引けと……?
無理無理無理無理ーーーー!!
そんなの……私の方がとても耐えられるわけがないよっ!!!!
ムニュッ。
「っ、!?」
「さっきから変な顔してなにしてんの?」
「く、工藤く……ん」
ムニムニと私の頬をつまんで引っ張る工藤くん。
変な顔、なんて言われても工藤くんを見ると途端に私の心は躍りだすから不思議だ。
期末まであと二週間。
特進科の人はみんな歩きスマホのように参考書をガン見している……。
工藤くんも普段より数倍眠そうだ。