【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「工藤くん、遅くまで勉強してたの……?」
「気づいたら2時だった」
「えっ!?工藤くん、無理はダメだよ……っ」
私なんかが言えることじゃないんだけど。
ていうか、私の方がそれくらい時間を割いて勉強するべきなのだけど。
「ほどほどにやるよ」
微かに笑みを浮かべた表情にときめきながらこくこくと頷いた。
工藤くんは、入学してからずっと特進科のトップの座を渡したことは一度もない。
本当にそれは努力の賜物だと思う。
「あ、でも。今回の期末、トップはキツいかもな」
「く、工藤くんがキツい!?」
ついつい隣を歩く工藤くんを飛びつくように見上げた。
「追い上げてきてる奴がいるから」